2月14日、公開初日に『王の帰還』見てまいりました〜!
 色々アレな感想とかコレな感想とかあるんですが、まずは真面目に。
 良かったよう…。凄く良かった。何て言うかなぁ、見た後の感じが、この映画に預けていた全ての物を余すことなく返してもらったような、そんな安堵感と充足感に溢れてました。三時間半でも決して長くない。三作の中で一番短く感じました。だけど物足りなかったとかそんな事は全然なかったです。この映画に製作側で参加できた人が本当に羨ましい。例えスタッフロールに名前が載らなかったとしてもいいから、関わってみたかった。そんな風に思いました。来年はこの映画を楽しみにする事も無いんだと思うと寂しくなってしまいます。
 今回はもう戦いに次ぐ戦い、戦争で物語が構成されています。LotRがサウロンと中つ国の人々の戦いを描いた『戦争映画』としての面を持っていることを改めて思い知らされました。戦争に勝利しても、その勝利は国にとっては幸せな結末だけど、国の構成要素である個人レベルで言えば決して幸せな結末にはなり得ない。それは私たちの住むこの世界でも、『戦争』と言うものがこの世に生まれてから今に至るまで、ずっとずっと変わらないことである気がします。
 そして、絶対に勝てないであろう戦いに立ち向かってしまう人は『勇者』と呼ばれますが、反面救いようのない『愚か者』でもあります。ガンダルフが第一作で"fly,you fools!"と叫んで落ちていったのは、もしかしてこの愚かさに願いをかけたからだったのかしら…と、今更になって思いました。
 今、この時期のこの年齢でこの映画に出会えて本当に良かった。もう少し若くてももう少し年を取っていても、今の私がこの映画に貰った以上の物はもらえなかったと思います。

 …で。
 真面目な感想はこのくらいにして。
 私が三時間半の内二時間は思っていたことを申上げましょう。
 一体アラゴルンは何でこんな無駄に色気振りまいて戦争してるんだ!
 何ですか、あの色気。総じて色っぽい。無駄に色っぽい。色っぽくなくても戦争は出来るはずなのに、色っぽくなきゃ戦争は出来んとばかりに色っぽい。目線とか仕草とか台詞とか、とにかく何かする度に逐一色気を込めてどうだ参ったかと言わんばかりです。参りましたごめんなさい。ヴィゴ=モーテンセン男盛り、花盛りであります。今世紀が始まってまだ四年ですが、もう『今世紀最大のエロイ人』が出てきちゃいましたよどうしましょう。後に続くエロイ人たちの夢を奪っちゃいけませんぜダンナ。っていうかこの人のエロさにはもう慣れたつもりだったんですけど、甘い甘い。四十男の真の実力を二十女が見破れるわけもございませんでしたよ。
 しかしラストの"For Frodo."には痺れました。アラゴルンを呼ぶサウロンの声に刹那魅入られたように動きが止まって、音楽が一瞬やんで、仲間たちに振り返る。それから少し微笑んで、"For frodo."と呟いてサウロンに目を向けて走り出す。その一連の表情の変化が凄かった。サウロンの声に動きを止めるアラゴルンは、原作を知っている私ですら一瞬だけ『アラゴルンが寝返ってしまうんじゃないか』と不安になりました。それまで顔に表れていた、フロドを助けたいと言う思いも死ぬかも知れないと言う恐怖も、一瞬全て無にしてしまうんですよ。リセットして、サウロンの声を聞いて、背後の仲間たちを見て、改めて"For Frodo."と呟く。本当に本当に凄かった。
 そしてレーゴラース! 一番最後のサウロンとの戦いって、フロドが指輪を棄ててくれたから良かったようなものの、あのまま行ってたら全滅ねって戦いじゃないですか。
 …貴方、自分が死ぬかもとか思ってないでしょ?
 王子は三作目になっても王子でしたよ。その前の戦争でも皆命かけて戦ってるときにギムリと倒した敵の数争ってるし。それ言ったらギムリもそうなんですが。王子の数数えてる時の朗らかな事。オーリさんは見事に『映画ロードオブザリングのレゴラス』を作り上げましたねぇ。勿論監督ピージャクさんの意見なんかも多分に反映されているんだろうけど、レゴラスの明るさはオーリさんの明るさとベクトルが非常に似ていると思います。周りを明るく出来る人ですよね。それを承知で明るくしている、そんな空気がレゴラスにもある。『二つの塔』で見せた気弱さと、『王の帰還』の明るさのギャップからそう思いました。ただ明るいわけじゃない、ただ支えてるわけじゃない、観客にそこまで読み取らせたのは間違いなくオーランド=ブルームと言う役者さんがレゴラスという役を丹念に作り上げた成果ですよ。
 そして相変わらずアラゴルンとツーカーなんだな、コレが(笑)これもオーリさんがヴィゴさんと作り上げた関係の成果かな?(別にRPS的意味合いを含んでいるつもりは無いんですが)男たちの友情ってどうしてこうも素敵に見えてしまうんだろう。
 そしてそしてピピン! っていうかビリーさん!
 歌うま! 凄いビックリした! 綺麗な声で、少しケルティックなメロディラインの歌を歌うんですが、あの綺麗な歌も彼作曲とかプログラムに書いてあった気が。ビリーさん多才! しかもアレです。『緑竜館の歌』(名前分からないので勝手に命名)でドムさんと二人で歌ってるのから察するにドムさんも相当歌が上手いと見ましたよ。厭だねぇ、欧米の映画界ときたら歌も上手くなきゃ生き残れないんだからなぁ。
 っていうか今回ホビッツの皆さんもとてもカッコよくて嬉しかった。サムの「指輪は負えないけど貴方は背負えます!」は、泣くかと思いました。やはりサムはダンナにしたい人ナンバー1ですな。

 とりあえず、思いつくままに書き殴ったので第一回目感想はこれ位で。
 思いつくままに書いてこの長さ、さすがLotRの感想って感じですな(笑)
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